リアル 車椅子バスケ漫画

リアルは、スラムダンクの井上雄彦が車椅子バスケを描いた作品。
まず、この作品には所謂「マンガ的」な展開は存在しません。存在するのは、あくまでも「現実」=リアル(ありのまま)のみです。それは現実社会そのものであり、ポカンと口を開けて待っていたところで、絶対に飴玉は落ちては来ないのです。

その事を、我々(私も含めて)がどれ程まで認識できているのか?如何に、現実を現実として捉えているのか…?

この作品は読み進めば進む程、この事を鋭く私達に問いかけている様に感じます。7巻は、新生タイガースの試合がメインに描かれていますが、その中で、タイガースが4人(通常は5人)で戦わなければいけなくなる…という場面があります。その際「もう終わりだな」との客席の声とはうらはらに、ベンチでは「よし、逆転するぞ!」という声が挙がるシーンがあります。

このシーンに象徴される様に、自ら動き出す事でのみ未来は開かれるのです。ただ、その事に平行して描かれるのは、そういった事が「確実に」決定的に明るい未来を約束する訳ではない、という現実です。